題 『校則を通して考えたこと』 |
今、私達の周りにはどれだけの規則があり、その一つひとつには、どんな意味があるのだろう。 ある日、パソコンを使っている時に、ふと「規則」と検索したことが、「規則」について考えるきっかけになりました。少し見ただけでも、様々な名称やその数がたくさんありました。検索結果の中から、「学校」という文字を見つけ、私は校則のことが頭に浮かび、一つの疑問が生まれました。 その疑問とは、「なぜ、学校に規則が必要なのか。」ということです。私は、逆に、「学校に校則がなかったらどうなるのか」ということから考えてみました。 実は昔、私が通っている香深中学校は、ルールが守られずに充実した学校生活を送れない時期がありました。 例えば、トイレでたばこを吸ったり、友達や先生への暴力が起きたり、服装は乱れ、履いてきた靴がなくなるということまで起きました。授業や部活は当然成り立たず、みんなで大切に使うべき校舎が壊されたりもしました。そして、周りからは宗谷管内で一番悪い学校と言われ、自分たちへの誇りや自信を失っていったのです。 私はその当時の親から、「自分の子どもたちが普通に学校に行き、授業を受け、当たり前の学校生活を送れるような環境であってほしかった。」という切実な思い出を聞きました。そのようなことを聞いた時、一人ひとりが楽しい学校生活を送れるようにするためにも、みんなが納得のできる規則やマナーが必要だと思いました。 実は、香中の校則は、平成7年度から生徒達が守ることが出来ず、失われていったのです。みんなの心の中にあった平和で安心ができるルールを、取り戻すのに10年かかりました。 今、私達はこの校則について、年に2回話し合って一つひとつのことを守られているか全校生徒で確かめあっています。今の私達はおおよそ守られていると思います。しかし、細かい所に目を向けてみると、あいさつの声の大きさや、言葉づかいなど、少し意識をしてみると、もっと良くなるのではないか、と思う所もありますか。 こうして考えてみると、校則とは一体何なのでしょう。 結局のところ、校則や規則とは、あれはダメ、これはダメ、というようにマイナスのイメージとしてとらえられがちですが、実は、自分達の生活を、自分達で高めていくためのものなのです。 今、私達にとって大切なことは、自分達で自分達のことを振り返り、話しあい、そしてそれぞれの学校の状況や実態に応じて、自分達の校則を自分達でより良いものにつくりかえていくことです。一人ひとりが意識して、みんなが納得出来るものだからこそ、本当に意味あるものになると思います。 過去を乗り越え、先輩達が受け継ぎ再び見つめ直してきた校則。皆さんも自分達の学校生活に、今一度目を向けてみませんか。 一番大切なのは私達一人ひとりの意識と決意なのだから。 |