「本気で子どもたちと向き合おう!」を合言葉に
−平成21年度「青少年の非行防止」道民総ぐるみ大会開催−

 平成21年7月28日、札幌市のかでる2・7で、北海道、北海道教育委員会、北海道警察本部、 財団法人北海道青少年育成協会、第59回“社会を明るくする運動”北海道推進委員会の主催に より「青少年の非行防止」道民総ぐるみ大会が開催されました。
 また、かでる内の展示ホールにおいて、パネル展も開催されました。

 この日は、主催者として高橋道知事、小津札幌高等検察庁検事長、高橋道教育委員会教育長、 鎌田道警察本部長、可児道地方更生保護委員会委員長、y光道地方保護司連盟会長、 穴田道地方更生保護女性連盟副会長、吉田札幌保護観察所長、 佐々木道青少年育成協会会長が出席しました。
 来賓として、北海道議会から環境生活委員会の戸田委員長、藤沢副委員長、須田委員、中山委員 にご出席をいただきました。

 はじめに、y光道地方保護司連盟会長が開会を宣した後、主催者を代表して、 高橋知事が「いじめの問題や児童虐待といった子どもが被害者となる事件が後を絶たず、 大変心を痛めている。 道では『どさんこユースプラン』に基づき、道民総ぐるみで青少年の健全育成に取り組んでいる。 今大会のテーマである“本気で子どもたちと向き合おう!”を実行し、 青少年に“自分、家族や友達、そしていのちを大事にする”ことを日々の成長の中で育ませることが 大切」と聴衆に呼びかけました。
 次に、来賓の戸田道議会環境生活委員会委員長が 「青少年健全育成は責務であり、地域の大人たちが一体となり 重点テーマを合い言葉に、取り組みの輪を広げることが大切。 道議会としても、青少年が夢や希望を持つことができる北海道を目指していく」と 決意を述べました。

 続いて、小津札幌高等検察庁検事長から第59回“社会を明るくする運動”に当たっての 法務大臣メッセージ、鎌田道警察本部本部長から非行防止メッセージがそれぞれ紹介されました。
 開会式の最後には、高橋道教育委員会教育長が「大会宣言」を提案し、満場一致で採択されました。

 大会の後半は、元暴走族総長を経て、自らの非行・更正経験を生かした 青少年育成カウンセラーとして活動している 伊藤 幸弘 氏を迎え、 演題「最高の出会いで子どもを変える」について実体験をもとに講演が行われました。
 伊藤氏は、現在の子どもが非行に走る原因を親の愛情不足と認識しており、 思春期に問題行動を大きくするのは、0歳〜6歳の幼児期の子育ての失敗にあり、 その時に愛情や大事にされた思いがないと、思春期になり暴力的になったりすることがあると述べ、 子どもは大事にされればされるほど、人を大事にすると話しを進め、 子どもは親が愛情を注いで育つものであるということに気づいてほしいと力強く聴衆に訴えました。

 次に、間違いだらけの青春時代を送ってきた自分が、沢山の人との出会いによって心を入れ替え、 変わることができたのだから、どんなグレた子どもでもきっと変わることができるということを 知ってほしいと自分の実体験を元に話し、 「人を信じることが出来る人を探せば、自分も人を信じることができる。 まず、人を信じる人を探しなさい。」と子どもたちに訴えてきたと述べました。
 終始、親の愛情不足が子どもを非行に走らせると切実に訴えるとともに、 人との出会いが人間を変えてくれると呼びかけました。 ユーモラスな語り口で、実体験からくる言葉には重みと説得力があり、 改めて青少年の健全育成の重要性を再確認した講演でした。

 次に、活動事例発表として「沼田町就業支援センターにおける取組み」について、 旭川保護観察所統括保護観察官の小林 淳雄 氏から活動事例発表がありました。

 最後に佐々木道青少年育成協会会長が閉会宣言を行い、大会の幕を閉じました。


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