北海道青少年のための200冊
平成21年度新たに選定された47冊




− 幼児の部 −

あまがえるさん、なぜなくの?

さ・え・ら書房
キム・ヘウォン(文)シム・ウンスク(絵)
池上 理絵 チェ・ウンジョン(共訳)
1,575円(税込)
  あまがえるが雨が降り出す直前に鳴きだす習性があるのを知っていますか? そんなあまがえるにまつわる韓国の昔話を題材にしたお話です。 お母さんの言うことをちっとも聞かないへそまがりのあまがえるが鳴くそのわけは? 幼児に読み聞かせたい一冊です。

かにこちゃん くもん出版
きしだ えりこ(さく)
ほりうち せいいち(え)
1,418円(税込)
  おはようおひさま、おはようかにこちゃん。おひさまが出るとともにかにこちゃんの遊びの時間もはじまります。 ゆったりと流れる時間の中で、一緒に楽しめるあかちゃん絵本です。日本語の心地よさと、 おひさまの温かさで心を包み込んでくれることでしょう。

ちょっとまって、きつねさん!

光村教育図書
カトリーン・シェーラー(作)
関口 裕昭(訳)
1,470円(税込)
  強くてずるがしこいきつねと、力は弱いけどかしこいうさぎとの知恵くらべは臨場感があり、 お話の世界へぐんぐんと引き込まれていきます。「ちょっとまって!」と粘るうさぎに、 知恵と勇気をもらえる絵本です。挿絵も迫力があり読む者の心をつかみます。

あめだまをたべたライオン

フレーベル館
今江 祥智(文)
和田 誠(絵)
1,260円(税込)
 あめだまを食べたことで「ニイ」としか声が出なくなってしまったライオンのお話。アフリカの緑の森に、 うさぎとなかよしのライオンがいて、かえると草しか食べません。そのわけは?ふしぎなあめだま効果は、 読者をもほんわりと包んでくれることでしょう。

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− 小学校1年生の部 −

ぼくのかえりみち

BL出版
ひがし ちから(作) 1,365円(税込)
  学校の帰り道ふと目に飛び込んできた物に心ひかれたことが誰にもあったのではないでしょうか。 主人公のそらは、どこまでも続く道路の白線をふみながら想像力を働かせます。 ひとりの時間は、とても心豊かな時をもたらしてくれるもの。読ませたい一冊です。

うえにはなあにしたにはなあに

福音館書店
ローラ M.シェーファー(さく)
バーバラ バッシュ(え) きさか りょう(やく)
1,418円(税込)
  もしもぐらだったら、上にはなにがある?もしくじらだったら、下にはなにがある? 地球の生命を下から上へ、上から下へ考えをめぐらす絵本です。挿絵が上へ上へ、 下へ下へと進んでいき、本の世界へ子どもたちを引き込む工夫がされています。

てとてとてとて

福音館書店
浜田 桂子(さく) 1,575円(税込)
  手は楽器、手は遊び、手は言葉、手は感覚。いつも何気なく使っている手は、自分だけでなく、 人と人を結び付けるふしぎな力があります。「手ってすごいなあ」とあらためて感じさせてくれます。 子どもたちにパワーと生きる喜びを感じさせてくれる一冊です。

みずならのいのち

講談社

手島 圭三郎(作・絵)

1,785円(税込)
  しまりすが食料としてうめこんだどんぐりの一つが芽を出しました。100年、200年とすくすくと育ち、 森に住む動物たちと命を共にしながら800年の時を過ごしてきたみずならの物語。 大地に生きることの喜びを存分に伝えてくれる手島さんの最新作です。

キンギョのてんこうせい

講談社
阿部 夏丸(作) 村上 康成(絵) 1,155円(税込)
  友だちのほしいどじょうのすむ池に、とつぜんやってきたキンギョ。池の魚たちも大さわぎです。 育った環境がちがうものどうしは友だちになれるのでしょうか。「ちがっていてもいいんだよ。」 というメッセージが読み手に伝わり、温かい気持ちが満ちてくる本です。

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− 小学校2年生の部 −

ペンギンのヒナ

福音館書店
ペティ テイサム(さく) ヘレン K.デイヴィー(え)
はんざわ のりこ(やく)
1,365円(税込)
  産むのはおかあさん。あたためるのはおとうさん。コウテイペンギンの子育ては、母と父の共同作業です。 はげしいふぶきがふきつける南極大陸で、ペンギンのヒナが育つ興味深いすがたを、 絵と文でわかりやすく伝えてくれるかがくの絵本です。

まゆとりゅう やまんばのむすめ まゆのおはなし

福音館書店
富安 陽子(文) 降矢 なな(絵) 840円(税込)
 やまんばのむすめまゆを訪ねてくるつめたい春一番のおきゃくさまは、まっ黒な雲に乗ったりゅうでした。 まゆを背中に乗せたりゅうは雨を降らし、雪をとかします。 まゆのようにリュウの背に乗って自由に空をかけめぐりたくなってくる、元気の出る絵本です。

あらしのよるのばんごはん

ポプラ社
長崎 夏海(作) Shinzi Katoh(絵) 945円(税込)
 ミキがひっこしてきた南の島は、はじめて見るものや、びっくりすることがいっぱい。 でも真っ青な海の向こうには台風がやってきているらしいのです。 「はじめて」と「びっくり」からはじまるあらしの夜は、 ミキにとってどんな夜だったのでしょう?

もりにいちばができる

玉川大学出版部
五味 太郎(作) 1,050円(税込)
  お金のはじまりは「とりかえっこ」だった!きつねの作ったぶどうはみんなをよろこばせ、 みんなもおれいをしてくれる。これはとってもすてきなこと。働くよろこび、生産と品質の向上、 市場の発達といった経済の基本を楽しみながら学べる絵本です。

エゾオオカミ物語

講談社
あべ 弘士(作) 1,575円(税込)
  100年ほど前に、絶滅してしまったエゾオオカミ。それにはどういう訳があったのでしょうか。 シマフクロウがモモンガたちに語る話は、人間と動物との共生について読み手に問いかけます。 北海道の歴史の一面が低学年にもわかりやすく伝わるおすすめの一冊です。

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− 小学校3年生の部 −

屋上のとんがり帽子

福音館書店
折原 恵(写・文) 1,418円(税込)
  ここはニューヨーク、高層ビルが立ち並ぶ中、あちこちのビルの屋上には大きな円筒形のへんなものがある。 あれは何?謎の飛行物体?実は木でできた給水塔。なぜ木を使うか・どうやって・いつごろから作られたかなどを、 美しい写真とともに紹介する知識の本。

3年1組ものがたり 5月は花笠!

新日本出版社
後藤 竜二(作) 福田 岩緒(絵) 1,260円(税込)
  「運動会のダンスは花笠音頭です」というジュン先生の声に、クラスのみんなはブーイングの嵐。 山形の踊りと聞いて天童生まれの亡くなったおばあちゃんを思い出した悠。練習する中で、 クラスの仲間も自分の気持ちを周りに伝え、壁を乗り越えようとする。

いのちのカプセル まゆ

ポプラ社
新開 孝(写・文) 1,260円(税込)
  ヤママユガのまゆづくりは3日もかかる。チビアメバチの幼虫がつくるまゆは、細い1本の糸で枝からつり下がる。 さまざまな形のまゆがあり、幼虫は自分を包んでくれるまゆの中でさなぎに変わり、成虫になる時を待つ。 1年を通して自然の中のまゆの姿を写真で紹介。

ヒグマの楽園

ポプラ社
久保 敬親(写・文) 1,365円(税込)
  日本にいる野生動物の中でいちばん大きいひぐま。山と海の幸に恵まれた知床半島には、 野生のひぐまの親子が暮らす。春には野草を食み、秋には川を遡るサケをとらえ、 一面黄葉の中で木の実をほおばる。雄大な自然の中で生きるひぐまの姿が目の前に広がる。

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− 小学校4年生の部 −

あっちゃんとブッちゃん

文溪堂
井上 こみち(文) 狩野 ふきこ(絵) 1,365円(税込)
  あっちゃんこと宮川温佳さんは、「ミトコンドリア脳筋症」という病気のため 小学校5年生の時から思うように学校に行けなくなった。しかし、 好奇心旺盛なあっちゃんは、限られた日常生活のなかでも、 自分のやりたい事を見つけ夢をかなえようと努力する。

ヤクーバとライオン I 勇気

講談社
ティエリー・デデュー(作)柳田 邦男(訳) 1,575円(税込)
  ライオンを殺せば、りっぱな男として村人に称えられる。だが、ライオンは傷ついていた。 弱りきり戦う力のない相手を殺して名誉をえるか、 戦わないという勇気をもち本当に気高い心をもった人間として生きるか、 少年ヤクーバは考える。そして…。

アマモの森はなぜ消えた?

そうえん社
山崎 洋子(構成・文) 海をつくる会(写・監修) 1,365円(税込)
 アマモは海に生える植物、しかし、近年埋め立てのためにアマモが減ってしまい、 魚も生き物もいなくなってしまった。何もない海底にアマモを植えて、 海の生き物たちが暮らす海の森の再生を試みる。赤潮の恐ろしさや次第に変わってくる海の様子を写真で紹介。

アイヌの昔話より セミ神さまのお告げ

福音館書店
宇梶 静江(古布絵制作・再話) 1,365円(税込)
  六代の人の世を生きたおばあさんは、 大津波を逃れたものの海の主の怒りをかって六つの地獄におとされてしまう。 しかし、セミとなって地上にもどってくることができた。アイヌの人たちに伝わる昔話が、 1ページごとに美しい紋様の刺繍と古布絵で描かれている。

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− 小学校5年生の部 −

北国からの動物記 キツネ

アリス館
竹田津 実(文・写) 1,470円(税込)
  オホーツク海近くの林の斜面に巣穴を持つ雌ギツネ、トウ。2月に雄ギツネと出会い、 やがて2匹で協力しての子育てが始まる。熱心に子育てをする親ギツネ、 日々成長していく子ギツネ達の様子が、 あたたかく見守る作者の写真と文で生き生きと伝わってくる作品。

アカゲラ キツツキの森へ

新日本出版社
嶋田 忠(文・写) 1,575円(税込)
  寒い日はマイナス20度にもなる北海道の冬の森で元気にえさをさがす鳥アカゲラ。 特別なレンズで巣の中のひなを撮影した写真や、忙しくえさを運ぶ親鳥、ひなの巣立ち、 ふりしきる雪の中のアカゲラの姿など。郷土の自然に生きる生き物を身近に感じさせる作品。

負けるな、ロビー!

評論社
マイケル・モーパーゴ(作)
マイケル・フォアマン(絵) 佐藤 見果夢(訳)
1,260円(税込)
  みんなの声は聞こえるし、頭の中では目ざめている。なのに、体を動かすことも目を開けることもできない。 交通事故にあい、昏睡状態になった10才の少年ロビー。母さんや妹のエリーがロビーに話しかける。 そして、家を出ていた父さんも。ロビーは目覚めるのか?

花火とおはじき

ポプラ社
川島 えつこ(作) 高橋 和枝(絵) 1,050円(税込)
  やさしくしてくれたおばあちゃんが突然亡くなった。ただ泣くばかりのあいの前に、 不思議なお姉さんが現れ、おまつりにつれ出してくれた。二十歳くらいの姿で現れたおばあちゃんだった。 祖母と孫のお互いを思う心が伝わってくる、心あたたまるファンタジー。

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− 小学校6年生の部 −

大きな手 大きな愛“胃袋の宣教師”
函館カール・レイモン物語

農山漁村文化協会
川嶋 康男(著) 1,418円(税込)
食肉加工職人の家に生まれマイスター(親方)の資格を持ったレイモンは、函館で、 旅館の娘コウに恋をする。大正時代、国際結婚など許される時代ではなく、 二人は駆け落ち結婚をする。一般の人がハムを食べる習慣がなかった時代に、 ハムの店を始めたレイモン。

チャンプ 風になって走れ!

あかね書房
マーシャ・ソーントン・ジョーンズ(作)
もき かずこ(訳) 鴨下 潤(絵)
1,470円(税込)
  スポーツが苦手なライリーは、スポーツマンだった父の期待に応えられないことが、心の重荷になっている。 ライリーは、ショードッグでチャンピオンだった犬が、事故で三本足になったため処分されそうになるのをひきとった。 ところが…。少年の成長を描いた作品。

汽笛

ポプラ社
長崎 源之助(作) 石倉 欣二(絵) 1,155円(税込)
 アジア太平洋戦争で兵隊だった“わたし”は、すっかり体をこわして長崎の海軍病院へ入院する。 そこで、ひどい火傷やケガをした子ども達と出会う。長崎の原爆に被爆した子ども達だ。 仲良くすごした“わたし”と子ども達。だが退院の日に…。反戦の思いを静かに描く作品。

ぼくがバイオリンを弾く理由

ポプラ社
西村 すぐり(作) スカイエマ(絵) 1,260円(税込)
  人のまねで派手なパフォーマンスをするのはいやだ。 カイトはいつものように静かにゆったりとバイオリンを演奏した。 だが、コンクールの審査結果がはりだされた掲示板にカイトの名前はなかった。 バイオリンをやめようと考えたカイトだったが…。

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− 中学生の部 −

氷石

くもん出版
久保田 香里(作) 飯野 和好(画) 1,575円(税込)
  平城京(ならのみやこ)で一人生きる千広は14歳。父は遣唐使船に乗って不在、 その間に母は病で亡くなってしまった。 伯父に冷たくされた千広は病に効くありがたい護符と言って小石を売っていたが、 宿奈という少女や伊真という法師との出会いが彼を変えていく。

にいさん

偕成社
いせ ひでこ(作) 1,575円(税込)
  芸術に生き孤独の中に死んでいった画家ゴッホの生涯を、弟テオの目で描いた絵本。 子供のころの二人の思い出と絆、兄が画家になるまでの道のり、画家としての苦悩と死。 簡潔な文章と美しい絵が表現する兄弟の関係が、心に響いてくる。

月のえくぼを見た男 麻田剛立

くもん出版
鹿毛 敏夫(著) 関屋 敏隆(画) 1,470円(税込)
  200年前に日食や月食の観測を続け、日本の近代天文学の礎となった麻田剛立の生涯を、 彼の生きた時代とともに描く。多くの門人を育て、常に新しい考えを求め、 様々な分野の人と交わっていく姿も書かれている。 世界天文年2009の今年にふさわしい本といえる。

バディ たいせつな相棒

PHP研究所
V・M・ジョーンズ(著) 田中 亜希子(訳) 1,470円(税込)
  スポーツ万能で成績優秀なジョシュにはリハビリセンターにずっと入所している双子の兄がいる。 互いのことを「バディ」と呼ぶ二人のことを、ジョシュは友だちに秘密にしている。 トライアスロンに出場するために練習を重ねるうちに、トラウマを克服し成長していく。

夢の彼方への旅

偕成社
エヴァ・イボットソン(著) 三辺 律子(訳) 1,680円(税込)
  親を亡くし、親戚と暮らすためにアマゾンヘ家庭教師と共にやってきたマイア。 意地悪な親戚に振り回されながらも、その地に暮らす人々と仲良くなり、 アマゾンに魅力を感じていく。様々な立場の人の関係が描かれ絡み合う、 100年前の少女の恋と冒険物語。

宇宙においでよ!

講談社
野口 聡一(著) 林 公代(文) 1,470円(税込)
  宇宙飛行士野口さんの子供時代から、スペースシャトルに乗り込むまで、 そしてスペースシャトルをはじめ宇宙に関することがらを、 語りかけるような文章とイラストでわかりやすく書いている。若者に向けて、 これからの「宇宙」についても語っている。

メジルシ

講談社
草野 たき(著) 1,260円(税込)
  離婚する家族の最後の旅行先は、北海道。一生懸命さが空回りする父と冷ややかな母と娘。 母が娘に対して抱く屈折した思いや、娘が小さい時に育児ノイローゼになって怪我をさせたことなどが、 しだいに明らかになっていく。娘の、両親に対する気持ちは新しい段階へ。

フュージョン

講談社
濱野 京子(著) 1,365円(税込)
  進路のことでもやもやしている朋花は、ダブルダッチをやっている知り合いに目をとめる。 同じ学年の全く違うタイプの三人との関わりの中で、 できのいい兄に対する朋花のコンプレックスや家族との関係が変わっていく様子が、 テンポ良く描かれている。

ガッチャ!

主婦の友社
ジョーダン・ソーネンブリック(著) 池内 恵(訳) 1,470円(税込)
  酒を飲んで母の車を無免許運転した僕は、刑務所に入るかわりに奉仕活動をすることになった。 老人ホームで担当することになったのは、嫌われ者のへんくつじいさんだった。 だが、ギターを通して二人は変わっていく。年の離れた二人の友情と家族の絆を描いた作品。

トウキビ。 HOKKAIDO HAPPY ORGANIC

北海道新聞社
金繁 美由紀(著) 1,785円(税込)
  農業について全く経験のないライターによる長沼の農園での体験レポート。何回も泊まりがけで通い、 有機農業やそれに携わる人々の思いを知り、考えていく様子が書かれている。 生きるために大切な「食べ物」について考えさせられる一冊。表紙カバーの裏まで楽しい。

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− 高校生・勤労青少年の部 −

図書館ねこデューイ
町を幸せにしたトラねこの物語

早川書房
ヴィッキー・マイロン(著) 羽田 詩津子(訳) 1,600円(税込)
  アメリカの小さな町に生きた一匹の猫。寒い冬の朝、図書館で発見された子猫がいかに人々の心をつかみ、 町を大きく変えていったかを図書館という世界から描いたドキュメンタリー。我々の生活が、 愛情によってどのように支えられているかを感じることができる。

村上スキーム ―地域医療再生の方程式―

エイチエス
村上 智彦(著) 三井 貴之(聞き手) 1,575円(税込)
 多くの地方で医師不足や「たらい回し診療」が問題になっている。 医療大国であるはずの日本がなぜこのような事態に陥ってしまったのか。 どうすれば、弱者にやさしい医療体制を構築することが出来るのか。 地域医療再生の鍵が、この本に詰まっている。

手に職。

筑摩書房
森 まゆみ(著) 819円(税込)
  指物や足袋に始まり佃煮やそばに至るまで、東京に残るさまざまな分野の職人へのインタビューを収録した本。 職人としてのこだわりや苦労が等身大の言葉で語られており、読み物としても十分に面白い。 一人一人の仕事に対する心意気が熱く伝わってくる。

若者のための政治マニュアル

講談社
山口 二郎(著) 756円(税込)
  著者は東京大学法学部出身で、現在北海道大学教授。論壇の第一人者である著者が、 政治とは何かを、さまざまな実例や多方面にわたる引用を用いてわかりやすく語っており、 素人にも非常に読みやすい。「政治の目的は生命の尊重」だと言い切る潔さが心地よい。

メメント

実業之日本社
森 達也(著) 1,680円(税込)
  「メメント」はラテン語で「想え」の意。まさしく、 著者の身辺で起きた様々な事柄について思いを巡らせたエッセイ。 その根底には、生きている者なら誰しも避けられない「死」に対する想念がある。 「メメント・モリ(死を想え)」にインスパイアされた著作。

夢の動物園 旭山動物園の明日

角川学芸出版
坂東 元(著) 1,470円(税込)
  全国的に注目を集めている旭山動物園。廃園寸前の一地方動物園が、 どのようにして現在のような賑わいを取り戻していったかを、改革の中心人物である坂東副園長が語る。 その発想力の斬新さに、読んでいるだけで大きなパワーをもらうことができる。

わが夕張 わがエトロフ ルポ・エッセイ集

北海道新聞社
佐々木 譲(著) 1,575円(税込)
  札幌出身の佐々木譲のルポ・エッセイ集。中でも冒頭に収録された表題作が秀逸。1947年、 筆者の父母は択捉島を追われ夕張に引き揚げてきた。だがその夕張もまた再生の危機に陥る。 二度の故郷喪失を体験した筆者の「ふるさと」に対する熱い思いが伝わってくる。


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