北海道青少年のための200冊
平成29年度新たに選定された52冊

幼児の部
 小学校1年生の部   小学校2年生の部   小学校3年生の部 
 小学校4年生の部   小学校5年生の部   小学校6年生の部 
 中学生の部 
高校生・勤労青少年の部

* 幼児の部 *

たんぼレストラン

ひかりのくに
はやしますみ 1,300円(税抜)
 田んぼに水が入ったら、たんぼレストラン開店。田んぼの一年の移り変わりとともに、およそ70種もの生き物が登場し、食べて食べられての世界が繰り広げられます。ダイナミックな絵が伝える命の輝きがすばらしい1冊。

あったかいな 廣済堂あかつき
くすのきしげのり(作)
片山 健(絵)
1,600円(税抜)
 ゆうちゃんとあっちゃん、二人の仲良しはねこのミーちゃんの出産を見守ります。必死に子猫を守るミーちゃんの姿に、自分のお母さんを重ねます。そして、どんどんお母さんらしくなるミーちゃんと初めて触れた子猫たちのあったかさから、命の繋がりを感じます。

うさぎのニコラス 好学社
リチャード・スキャリー(え) 
オーレ・リソム(さく)
1,400円(税抜)
 真っ赤なオーバーオールのうさぎの男の子ニコラスは、自然豊かな森に暮らしています。リズミカルで心地よい言葉と、温かで美しい色彩で、森の四季のすばらしさが描かれています。豊かな森のイメージが広がる1冊です。

ちいさなゆきかきブルドーザー プラウくん 岩崎書店
ローラ・カーラー(ぶん) 
ジェイク・パーカー(え)
1,380円(税抜)
 まちの道路管理部に入った小さなブルドーザーのプラウくん。大型トラックたちに小さな体をからかわれても、出番にそなえて前向きにトレーニングを続けます。「じゅんびばんたん。はやくゆきがふらないかなあ。」一生懸命に取り組むことの大切さを教えてくれる絵本です。

ねこってこんなふう?

講談社
ブレンダン・ウェンツェル(さく) 1,500円(税抜)
 生き物によって同じものをみても見え方はちがいます。例えば、ネコは?イヌから見ると?ハチから見ると?人の脳が解釈している世界と他の生き物たちの脳が解釈している世界の違いを絵と文でわかりやすく伝える科学絵本。

あべ弘士の生きものがたり 
カワセミとヒバリとヨタカ

小学館
あべ弘士 1,300円(税抜)
 生き方いろいろ。鳥もとりどり。魚捕り名人のカワセミはスイーッピタッ。ビューと横に飛び、飛んでる虫を捕まえるヨタカ。下から上に飛び、草むらでミミズ捕りのヒバリ。できることできないことは人それぞれ、きみはきみでいいんだよとシンプルに伝える。

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* 小学校1年生の部 *

地球のみえないところをのぞいてみたら

PHP研究所
てづかあけみ(さく・え) 1,300円(税抜)
 一本の大きな木や地面の中は、一見静かだけれど、のぞいてみると、賑やかで豊かな世界が広がっています。私たちが住む地球には、“見えていないものの方がずっと多い”ということに気づかされ、知的好奇心をくすぐる科学絵本。

ちっちゃいさん

講談社
イソール(作) 1,500円(税抜)
 赤ちゃんを別の星から来た未知の生物「ちっちゃいさん」に例え、体の仕組みや気持ちをユーモアたっぷりに解説しています。すごい機能がいっぱいの赤ちゃんのすばらしさがよくわかり、親子で楽しめる絵本です。

おばあちゃんとバスにのって

鈴木出版
マット・デ・ラ・ペーニャ(作) 
クリスチャン・ロビンソン(絵)
1,500円(税抜)
 日曜日に、ジェイとおばあちゃんがバスにのって出かけるのには訳がありました。おばあちゃんの手にかかれば、世界はきらきらと輝きを放ちます。どんなことも、見方を変えれば豊かに感じられることを、“お話”とカラフルな“絵”で見せてくれます。

きょうはそらにまるいつき

偕成社
荒井良二 1,400円(税抜)
 「きょうは そらに まるいつき。」ふと見上げた空に満月を見つけた時のうれしさは、日々の暮らしの中で受けとるささやかなごほうびのようなものかもしれません。夜の風景が静かに温かく描かれ、清らかに輝くお月さまに心が満たされる絵本。

くれよんがおれたとき

くもん出版
かさい まり(さく) 
北村裕花(え)
1,400円(税抜)
 なかよしのさくらとゆうちゃん。でも、写生会の絵を仕上げている時に、さくらが貸した新しいクレヨンをゆうちゃんが折ってしまいます。さくらのとまどい、いじけ、ちょっといじわるな気持ち…。そんな心の機微が絵と文から伝わってきます。

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* 小学校2年生の部 *

すばこ

ほるぷ出版
キム・ファン(文) 
イ・スンウォン(絵)
1,500円(税抜)
 今から100年ほど前。ドイツのある貴族の男性が、大好きな鳥たちがもっと森に来てくれるようにと願い、鳥の家をつくりました。これが、今では世界中に広がった巣箱の始まりです。素材や形も様々な巣箱の楽しみ方を描いた美しい絵本です。

はちみつ

福音館書店
ふじわらゆみこ(文) 
いせひでこ(絵)
900円(税抜)
 養蜂家のお父さんを手伝うことになったわたしの視点で、はちみつ作りの一年が描かれています。ミツバチとお父さんの仕事の姿から、はちみつが花とミツバチからの贈り物であることなど、様々なことを学びます。豊かな自然を鮮やかに描いた詩情あふれる絵本。

ソーニャのめんどり

くもん出版
フィービー・ウォール(作) 1,400円(税抜)
 「わたしがおかあさんになってあげるね」と三羽のひよこを大事に育てるソーニャ。ある日、悲しいできごとが起こり、襲ったきつねに怒りをぶつけます。おとうさんは、ソーニャに寄り添いながら、自然界での命の価値と尊さを静かに語ります。

トンチンさんはそばにいる

童心社
さえぐさひろこ(作) 
ほりかわりまこ(絵)
1,000円(税抜)
 ひなたちゃんのとなりのせきのゆうくんは、ときどき思いがけないことを言ったり、言い当てたりするちょっと不思議な男の子。そんなゆうくんが教えてくれたのは「トンチンさんが教えてくれる」というびっくりな秘密でした。

とびっきりのともだち

BL出版
エイミー・ヘスト(文) 
エイミー・ベイツ(絵)
1,400円(税抜)
 きみは、ぼくとともだちになりたいんだよね。でも、むりなんだ。ぼくにはとびっきりのともだちがいるから…。海辺で出会った子犬に忘れられない思い出を語るうちに、少年が次第に心を開き、子犬を受け入れていく様子が、優しく静かに語られています。

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* 小学校3年生の部 *

このあとどうしちゃおう

ブロンズ新社
ヨシタケシンスケ 1,400円(税抜)
 おじいちゃんが死んじゃった。おじいちゃんの部屋から「このあとどうしちゃおう」ノートが出てきた。そのノートにはおじいちゃんが想像した死後の世界が描かれていた。死んだらどうなる?楽しい世界がまっているのかも…。

火山の国に生きる 生きている火山

くもん出版
宮武健仁(写真・文) 1,400円(税抜)
 火山の姿と活動を多くの写真と簡潔な文で紹介する。火山のことを正しく知ることのできる本。日本の火山、桜島・阿蘇山の他、樽前山・昭和新山など北海道の火山、日本最大のカルデラ湖としての屈斜路湖も紹介されている。

プーさんとであった日 
世界でいちばんゆうめいなクマの ほんとうにあった お話

評論社
リンジー・マティック(ぶん) 
ソフィー・ブラッコール(え)
1,500円(税抜)
 獣医師ハリーが戦地に向かう途中でであったコグマのウィニー。ロンドン動物園にあずけられクリストファー・ロビンとなかよくなる。ロビンはぬいぐるみの名前もウィニーに。ロビンの父が書いた名作「クマのプーさん」にまつわる本当のお話。

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* 小学校4年生の部 *

アイヌのむかしばなし ひまなこなべ

あすなろ書房
萱野 茂(文) 
どい かや(絵)
1,400円(税抜)
 アイヌの人々は万物に神が宿ると考え、中でもクマは特別な存在。肉や毛皮のお礼に宴を開く。その宴でクマの神とその家の小鍋の神の交流が生まれ、その家に幸せが訪れるというお話。万物を大切にしようという人生に大切なことがつまっている昔話。

警察犬になったアンズ 
命を救われたトイプードルの物語

岩崎書店
鈴木博房 1,300円(税抜)
 飼い主に捨てられたトイプードルは殺処分前に警察犬指導士に出会い、命を救われる。アンズと名づけられた小さなトイプードルが新たな飼い主と心を通わせながら、こつこつと訓練を重ねて警察犬を目指す日々の記録。

ぼくらのウソテレビ

くもん出版
ねじめ正一(作) 
武田美穂(画)
1,200円(税抜)
 テレビが出たばかりの頃。転校生の鎌田は、金持ちであることを見せつけたいのか、いやなやつだ。そんな彼が「テレビほしいな」というのを聞き、ぼくは、つい「うち、テレビあるよ」とうそを言ってしまう。こまったぼくは茶ダンスウソテレビを作りはじめる…。

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* 小学校5年生の部 *

レシピにたくした 料理人の夢 
―難病で火を使えない少年―

汐文社
百瀬しのぶ(文) 1,400円(税抜)
 だんだん体が動かなくなってしまうという難病の少年(当麻町出身)の夢は、料理人。しかし、お医者さんから火を使うことを禁止されてしまう。そこで、火を使わない料理のレシピを作るという形でたくさんの仲間に支えられながら夢を追いかけていく。

坂の上の図書館

さ・え・ら書房
池田ゆみる(作) 
羽尻利門(絵)
1,300円(税抜)
 5年生の春菜は、住む家が決まるまで暮らせる「あけぼの住宅」に住むことになった。隣の図書館で生まれて初めて借りた本や友達、司書との出会いを通して、話すことが苦手な春菜は少しずつ成長していく。

銀杏堂

偕成社
橘 春香(作・絵) 1,600円(税抜)
 骨董屋「銀杏堂」の高田さんがレンちゃんに話してくれたのは、骨董品一つ一つに秘められた冒険物語。「ガラクタに見えるものでも、見る人によっては宝物となる。骨董には歴史や思い出が詰まっている」ということをきれいなイラストを添えて教えてくれる。

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* 小学校6年生の部 *

ハーネスをはずして 
北海道盲導犬協会の老犬ホームのこと

あすなろ書房
辻 惠子 1,300円(税抜)
 世界で初めて、引退した盲導犬のための老犬ホームができるまでの活動報告エッセイ。この老犬ホームで28年間働く著書辻惠子さん(札幌出身)が、「犬への最後の贈りもの」として限られた時間を大切にしてあげたいと奮闘する姿が描かれた1冊。

いつも心の中に

金の星社
小手鞠るい 1,300円(税抜)
 父が急死したことの悲しみで、学校に行けなくなったみずき。夏休みの間、父の姉にあたる叔母の家に預けられることになった。アメリカの大自然の中で暮らしていくうちに、次第に生きる希望を抱くようになる、再生の物語。

空から宝ものが降ってきた! 
雪の力で未来をひらく

旬報社
伊藤親臣 1,500円(税抜)
 積雪が10メートルにもなる場所に人が住んでいる日本は、世界でも稀な国。じゃまもの扱いされがちな「雪」をエネルギーとして活用できないかと考えた著者が試行錯誤する活動報告エッセイ。雪への新しい見方が広がる1冊。

紅のトキの空

評論社
ジル・ルイス(作) 1,600円(税抜)
 12歳のスカーレットは、母と8歳の弟の3人暮らし。スカーレットは、母が病気のため、自閉症の弟をよく理解し、かわいがり、世話をしている。しかし、母の寝たばこが原因でアパートが火事になり、3人はバラバラになってしまう・・・。

マレットファン 夢のたねまき

新日本出版社
村中李衣 1,400円(税抜)
 2004年のスマトラ島沖地震でNGOのボランティアとしてタイにやってきた久美は、現地の2人と教育支援NGO「マレットファン」を立ち上げる。「子どもたちの笑顔が未来をつくる」という願いを形にしていくエネルギーと行動力に生きる力を教えられる。

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* 中学生の部 *

夜間中学へようこそ

岩崎書店
山本悦子 1,500円(税抜)
 中学生になったばかりの優菜のおばあちゃんは、夜間中学に通っている。階段から落ちて捻挫したおばあちゃんの付き添いで、優菜は夜間中学校へ行くことになるが、年齢や国籍の違う人たちと関わるうち、心の痛みや学ぶ楽しさ、人の強さを知っていく。

〈10秒00の壁〉を破れ! 
陸上男子100m 若きアスリートたちの挑戦

講談社
高野祐太 1,200円(税抜)
 リオ五輪で銀メダル獲得した陸上男子400mリレーの山縣亮太選手、桐生祥秀選手の速さのヒミツが書かれている。2015年の春、桐生選手は、非公式記録ながら100メートル9秒87を記録した。短距離走のタイムを縮めるヒントなども書かれている。

知里幸恵物語 
アイヌの「物語」を命がけで伝えた人

PHP研究所
金治直美(著) 1,400円(税抜)
 アイヌの言葉で語り継がれてきた詩(うた)物語を『アイヌ神謡集』として日本語訳し、アイヌ文化を紹介した知里幸恵の一生を、決して特別ではない、1人の少女のものとして語っている。当時の社会の様子や、アイヌの人々の置かれていた様子なども描かれている。

キミがくれた希望のかけら

フレーベル館
セアラ・ムーア・フィッツジェラルド(作) 
平澤朋子(絵)
1,400円(税抜)
 ある日、学校の人気者オスカーが突然姿を消した。遺体が見つからない彼の葬式に参列した元隣人で親友のメグは、引っ越してからのオスカーとのメールのやりとりに後悔がつのる。そして、自分が引っ越してからのオスカーの周囲の態度に疑問を抱き、彼を探しはじめる。

テオの「ありがとう」ノート

PHP研究所
クロディーヌ・グイック=プリエト(著) 1,400円(税抜)
 十二歳の少年テオは、障がい者施設で、車いすの生活をしている。何か頼むたびにいちいちお礼を言うことにうんざりしたテオは、「ありがとう」を言わない生活をしていくよう努力し、自分でできることをどんどん増やしていく。発想の転換をしたことで成長していく少年の物語。

いい人ランキング

あすなろ書房
吉野万理子 1,400円(税抜)
 「いい人ランキング」で選ばれた桃は「いい人」であることをからかわれ、都合よく使われていく。それがいじめであることに気づいた桃は、妹が「師匠」と呼ぶ圭機に相談し、とりあえずいじめられている状況からは脱出する。「いじめる人」の心理を突いた物語。

百年後、ぼくらはここにいないけど

講談社
長江優子 1,400円(税抜)
 チレキ(地理歴史部)は楽な部活動だったが、健吾が中三になった春、新顧問が改革に乗りだし、ジオラマ作成をすることに。その後、部長が突然転校し、健吾は新部長になってしまう。作業の中で、健吾も部員たちも、自分たちが今ここにいる意味を考えていく。

霧のなかの白い犬

あかね書房
アン・ブース(著) 
橋 賢亀(絵)
1,400円(税抜)
 ジェシーは、祖母の認知症が悪化したため、子犬の世話することになる。何かに怯える祖母の過去と、白い子犬のしつけ教室がきっかけで知り合ったある家族の過去とが重なってきた。イギリスに住む少女が知る過去の戦争と、移民などの現代の社会状況を描いた物語。

駅鈴(はゆまのすず)

くもん出版
久保田香里 
坂本ヒメミ(画)
1,600円(税抜)
 奈良時代、平城京と地方を結ぶ駅路(はゆまじ)と、使者たちの世話をする駅家(うまや)があった。駅長(うまやのおさ)の孫娘、小里(こざと)は、女であるため使者の手助けをする駅子(うまやのこ)としてはなかなか認められない。しかし、苦難を乗り越え、いろいろな人との出会いの中で成長し、役目を果たしていく。

ちいさなちいさなベビー服

新日本出版社
八束澄子 1,400円(税抜)
 岡山県の倉敷中央病院には、生きて生まれてこられなかった赤ちゃんに着せる小さなベビー服を縫うボランティアたちがいる。ちゃんと生んであげられなかったと自分を責める親たちの心を慰めてくれるベビー服の意味を通して、人々の思いを伝えてくれる本。

生命の始まりを探して僕は生物学者になった

河出書房新社
長沼 毅 1,300円(税抜)
 生命の不思議や謎に関心を持つようになった子どもの頃。柔道バカの中学、高校時代。そして、生物学者になるまで。深海・南極&北極・砂漠・宇宙へと、長沼毅が生命について追求する姿を中学生に語っていく。「14歳の世渡り術」シリーズの一冊。

小やぎのかんむり

講談社
市川朔久子 1,400円(税抜)
 高圧的な父とうまくいかない中3の夏芽は、自ら小さな山寺にサマースティするのだが、参加者は夏芽一人だった。そこへ5歳の少年雷太が加わり、地元の人々との生活が始まる。自分を、そして家族との関係というものを考えていく人々の物語。

ミスターオレンジ

朔北社
トゥルース・マティ(作) 
平澤朋子(絵)
1,500円(税抜)
 1943年、ニューヨークの八百屋の少年ライナスの兄は志願して兵士となり、ヨーロッパへ渡った。ライナスの家族は、兄からの手紙を心待ちにしている。そんな日々の中、ライナスは配達の仕事の中で、ヨーロッパから逃げてきた画家と出会い、「未来」について考えはじめる。

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* 高校生・勤労青少年の部 *

君とまた、あの場所へ シリア難民の明日

新潮社
安田菜津紀 1,600円(税抜)
 学生時代のボランティア活動でその地域と出会い、学び、直視し、そして伝える立場となった若きフォト・ジャーナリスト。戦火を伝える最前線の報道の外側で故郷を追われた人々の「置き去りにされた悲しみ」。その声に耳を傾け、日常に真摯に向き合った記録。

無戸籍の日本人

集英社
井戸まさえ 1,700円(税抜)
 民法の規定「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」により無戸籍となった我が子!戸籍獲得までの経験から知られざる無戸籍者の問題に取り組んだドキュメンタリー。誰もが当たり前に持っているはずの戸籍が無い人々の深く暗い現実に戦慄する。

サイレント・ブレス

幻冬舎
南 杏子 1,600円(税抜)
 「サイレント・ブレス」とは、静けさに満ちた日常の中で穏やかな終末期を迎えることをイメージする言葉。大学病院から在宅で最期を迎える患者専門のクリニックに異動になった女性医師の葛藤と成長を軸に、人生の最期のありようを深く静かに問う物語。

i (アイ)

ポプラ社
西 加奈子 1,500円(税抜)
 幼い時にアメリカ人と日本人夫婦の養子となったシリア人のアイ。豊かで教養ある両親の元で何不自由なく育つ。高校生になったアイは数学の授業で「虚数i」を知り、自己と紛争世界の現実とに向き合う苦しい日々が始まる。知的で感受性豊かな少女の成長物語。

ヨーレのクマー

角川書店
宮部みゆき(作) 
佐竹美保(絵)
1,500円(税抜)
 ノルウェーの山に住む透明怪獣クマー。夜ごと悪い怪獣と闘い町を守っているが住民たちはそれを知らない。怪我をして姿が見えるようになったクマーはその恐ろしい姿のために人々に追いつめられ・・・。見えない真実、表裏一体の善と悪を描く美しくて哀しい絵本。

アウシュヴィッツの図書係

集英社
アントニオ・G・イトゥルべ 2,200円(税抜)
 強制収容所内の秘密の図書室。蔵書は僅か8冊。そこを守る図書係は14歳の少女ディタ。彼女の目を通して描かれる収容所を支配するドイツ軍の狂気と非道。人間としての尊厳を打ち砕かれる日々。そして、そこに咲いた花=本の力。実話を基にした壮絶な物語。

私のスポットライト

ポプラ社
林 真理子 1,400円(税抜)
 目立たないこと、普通であることが平穏な学校生活では一番大事。常にそう意識している少女がクラス演劇の主役に。失敗を仕組まれての貧乏くじ。が、劇は大成功で結果目立ってしまうことに。どうする?私・・・。やがて彼女はなりたい自分に向かって走り始める。

東京ガールズ選挙(エレクション) 
こじらせ系女子高生が生徒会長を目指したら

ユーキャン学び出版
長嶺超輝 1,250円(税抜)
 校庭のど真ん中にある樹齢300年のイチョウ。アイドル気取りの人気生徒会長は排除の意向。“こじらせぼっち”のいづみは絶対反対。どうすればいい?いづみはイチョウを守るために生徒会長に立候補することに!18歳選挙時代に向け選挙を分かり易く解説した政治エンタメ。

眩 (くらら)

新潮社
朝井まかて 1,700円(税抜)
 「美人画ではかなわない」と葛飾北斎に言わしめた娘の女絵師・葛飾応為。嫁ぐも絵師の夫の絵を「下手だ」と嗤って離縁。身なりもかまわず家事も投げ出して、絵に没頭しおのれの道をひた走る。父の弟子として、共作者として画業と格闘した凄まじい生涯を描く。

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