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令和2年度 青少年育成関係団体懇談会 開催報告

 
 
 
 道内の青少年育成関係団体や関係機関が、相互の団体活動の連携協力や青少年の健全育成運動の効果的な促進について情報交換などを行うため、青少年育成関係団体懇談会を開催しました。
 
 この懇談会では、毎年、青少年育成の観点で危惧される課題等について話題提供をいただき、参加団体でその情報を共有することにしています。
今年度は、コロナ禍ではありましたが、参加団体のご協力もいただき、感染防止対策を講じて無事開催することができました。
 始めに、認定NPO法人Kacotam(カコタム)の高橋理事長から「学び支援事業で関わる子どもの現状-コロナ禍における家庭が抱える課題-」というテーマで、日頃の活動の中で感じた子ども達の現状について説明を頂きました。その後、団体や関係機関で意見交換を行い、懇談会を終えました。
 
話題提供の概要
 
現在の社会は、例えば生活保護世帯や児童養護施設の子どもは、大学進学率が低く、ひとり親世帯の子どもは、塾に通ったり習い事をしている割合が低いことなど、貧困を抱える子どもには、学びの機会に格差があります。
 
Kacotam(カコタム)は、「すべての子どもが学びの機会に出会い、自己実現にむけて挑戦できる社会」を目指し、「楽しい学びの場をすべての子ども・若者へ」を合言葉に2014年から活動している団体です。
 
経済的理由などにより十分な学習機会が得られない子ども・若者を対象に「拠点型学習支援(通称スタサポ)」や「訪問型学習支援(学ボラ)」を実施するほか、自然体験学習や「子どものやりたいをカタチにするプロジェクト」、中高生のオープンスペース(ゆるきち)の運営など学び支援が主な活動です。
 
昨年は、コロナで一時活動を休止していましたが、4月、コロナ禍での子どもたちの状況を把握するため、保護者にアンケートを実施しました。その結果、学習面での不安が顕著で、また、外出自粛などそれまで当たり前であったことができないことに強いストレスを抱える子どもの割合も5割を超えていました。
 
アンケートを参考に休校期間中は、オンラインによる活動とし、LINE学習相談、ズームを利用した「おはようトーク」、職員が得意とする分野の動画配信、オンライン自習室などを実施しました。
 
 私たち団体の活動は、多くの方々のご協力により成り立っています。学生と社会人が中心のボランティアをはじめ、企業からの寄付、無償で食材を提供してくれる農家、学習の場所を提供してくれる町内会の皆さんがいます。ご協力いただく皆さんに感謝するとともに、課題の解決には、多くの方々との連携が不可欠と思います。
 
コロナによって、困難な立場にいる子ども達の課題が顕著になったと感じていますが、このような状況は、今後も起こりうると思います。支援が必要な子どもとどのように繋がっていくのか、いかに日常的なサポートをできるのか、いろいろな分野の団体と連携することが重要と感じています。
 

ー参加団体ー

北海道中学校長会、北海道高等学校PTA連合会、札幌市学校教護協会、北海道少年補導員連絡協議会、日本ボーイスカウト北海道連盟、(公財)北海道YMCA、(公財)さっぽろ青少年女性活動協会、(公財)北海道民生委員児童委員連盟
 

ー参加機関ー

北海道、北海道警察本部、北海道教育庁(生涯学習推進局、学校教育局)